クレジットカードを選ぶときに「マイルが貯まりやすいか?」はそれなりのステータスカードを求めている方なら考えるかと思います。
この記事ではラグジュアリーカードがマイルを貯めるのに向いているのか?貯めたマイルはどうやって使うのが賢か?について解説します。
結論としては、個人向けカードは他のカードを検討したほうがいいです。法人向けカードの場合はラグジュアリーカード、とてもおすすめです。
ラグジュアリーカードの詳細を知りたい場合にはこちらが参考になります → 【完全網羅】ラグジュアリーカードの全て。使ってわかったメリット・デメリット・評判を大暴露!損益分岐点は?
ラグジュアリーカードでマイルを貯めるのは悪手?
マイルを貯めるためのクレジットカードとしてラグジュアリーカードを選択するのが正解かどうかは決済額や、飛行機にどれだけ乗るか、などによって変わります。
一概に「ラグジュアリーカードが適している」とか「●●というクレジットカードがもっとも効率的にマイルが貯まる」というのはありません。
ところでラグジュアリーカードは、カード毎でポイント還元率が異なります。貯めたポイントはどのカードでも同じレートでANAやJAL、ユナイテッド航空、ハワイアン航空のマイルに交換できます。
カード名 | ポイント還元率 | マイル還元率 |
チタン | 1.0% | 0.6% |
ブラック | 1.25% | 0.75% |
ゴールド | 1.5% | 0.9% |
ポイントの有効期限は5年間もあります。またマイルに交換してからも基本的に2年以上は有効期限があるので、合計で7年ほどは有効期限があると考えてOKです。
個人向けカードなら正直なし
個人カードの場合だとマイル還元率だけ見ると、お世辞にも「いいカード」とは言えません。貯めるマイルが決まっていれば、年会費1万円ほどでマイル還元率が1.0%を超えるカードが多数あるためです。
またANAやJALのクレジットカードであれば、飛行機に乗った際にもフライトマイル(=マイル)が貯まるので、出張などでよく飛行機を利用するならラグジュアリーカードより圧倒的にマイルが貯まりやすい状況にもなり得ます。
さらにANAの航空券をANAカードで買う際はポイント還元率が2倍上になることもざらであるので、その点からもラグジュアリカード以外に軍配が上がります。
個人向けカードでマイルを貯めるのにおすすめなのは?
貯めるマイルが決まっていたら、基本的にその航空会社のクレジットカードを発行するがおすすめです。
ですがマリオットボンヴォイアメックスという、マイルを貯めるのに超適したカードがあります。
個人的には貯めたいマイルが決まっていてもですがマリオットボンヴォイアメックスを選んでおくのを推奨しています。
- マイル還元率が1.25%とかなり高還元率
- ANAやJALをはじめ30以上の航空会社のマイルに交換可能
- ユナイテッド航空のマイルに交換可能(第三者にANAの航空券を発券可能)
- ブリティッシュエアウェイズのマイルに交換可能(第三者にJALの航空券を発券可能)
- ポイントの有効期限が実質無期限
- ポイントをマイルに交換する上限が実質ない(月間240万マイルほどまで)
マイルが貯まりやすい個人向けカードをお探しの場合には、マリオットボンヴォイアメックスを検討してみてください → マリオットボンヴォイアメックスのすべて。使って分かったメリット・デメリット・特典を大暴露
法人カードなら結構あり
法人カードの場合は、圧倒的にマイルを貯めやすいカードがないので、ラグジュアリーカードを選択するのはとてもありです。
他のクレジットカードとあまりマイル還元率が変わらないのと、ANAやJALマイルに交換する際の上限がないためです。
カード名 | 年会費 | マイル還元率 |
アメックスビジネスゴールド | 36,300円 ※別途、年3,300円 | 0.8〜1.0% |
ラグジュアリーカードチタン | 55,000円 | 0.6% |
ラグジュアリーカードブラック | 110,000円 | 0.75% |
アメックスビジネスプラチナ | 165,000円 | 0.8〜1.0% |
ラグジュアリーカードゴールド | 220,000円 | 0.9% |
マイル還元率だけ見るとアメックスビジネスの方がいいように感じるかもしれませんが、ラグジュアリーカードの方が優れています。
その理由は以下の通りです。
- マイル還元率が1.0%なのはANAマイルだけ
- ANAマイルは年間40,000マイルしか移行できない
- 他のマイルに交換する場合はマイル還元率が0.8%
- JALのマイルには交換できない
貯めたポイントをANAやJALのマイルにどんどん交換して使いたい場合には、ラグジュアリーカードの方がおすすめです。
ちょっと前まで税金支払いで超効率良くマイルが貯まった
個人事業主や法人代表の場合は、税金の支払いをカードですることも多いと思います。
アメックスなど他カードは税金支払いでポイント還元率が半減以下になる中、ラグジュアリーカードは変わらずでした。
今もラグジュアリーカードは条件付きでポイント還元率が下がらないのですが、税金支払いの3倍という条件が追加されました。
ほとんどの場合で条件はクリアできるかと思いますが、よっぽど利益率が高いビジネスをしていると条件を満たせないこともあり得ます。
▼かなり利益率が高いビジネスをしている場合
- 売上:5,000万円
- 経費:2,000万円
- 税金:600万円(カード払い可能額は自治体などによる)
上記の場合、税金600万円をカード払いしたとすると、経費2,000万円のうち1,800万円をラグジュアリーカードで支払ってないと、ポイント還元率は0.5%になってしまいます。
▼利益率がふつうのビジネスをしている場合
- 売上:5,000万円
- 経費:4,000万円
- 税金:200万円(カード払い可能額は自治体などによる)
上記の場合、税金200万円をカード払いしたとすると、経費4,000万円のうち600万円をラグジュアリーカードで支払っていれば条件クリア
税金の支払いについて補足(タップで開く)
税金での支払いでは、まず通常還元率の半分の還元率分のポイントが獲得できます。その後、年間の利用額がラグジュアリーカードで支払った税金の3倍以上あれば、残りの半分が後程付与されます。
マイルを貯めること自体はとてもいい選択肢
そもそもラグジュアリーカードで貯めたポイントの使い道はたくさんありますが、マイルとして使うのはとても賢い選択肢です。
ポイントの交換レートを考えると、マイル以上にお得そうな交換先はあります。
ジャンル | アイテム | レート | チタン | ブラック | ゴールド |
---|---|---|---|---|---|
現金 | キャッシュバック | 1pt→1円 | 1.0% | 1.25% | 1.5% |
マイル | JAL | 1pt→0.6マイル | 0.6% | 0.75% | 0.9% |
ANA | 1pt→0.6マイル | 0.6% | 0.75% | 0.9% | |
ハワイアン | 1pt→0.6マイル | 0.6% | 0.75% | 0.9% | |
ユナイテッド | 1pt→0.6マイル | 0.6% | 0.75% | 0.9% | |
各種ポイント | dポイント | 1pt→1円 | 1.0% | 1.25% | 1.5% |
SKYコイン | 1pt→1円 | 1.0% | 1.25% | 1.5% | |
PeX | 1pt→1円 | 1.0% | 1.25% | 1.5% | |
ギフト券 | iTunesギフト券 | 1pt→1円 | 1.0% | 1.25% | 1.5% |
Googleギフト券 | 1pt→1円 | 1.0% | 1.25% | 1.5% | |
Amazon券 | 1pt→1円 | 1.0% | 1.25% | 1.5% | |
nanacoギフト | 1pt→1円 | 1.0% | 1.25% | 1.5% | |
JCBギフトカード | 1pt→0.92円 | 0.92% | 1.15% | 1.38% | |
クオカード | 1pt→0.92円 | 0.92% | 1.15% | 1.38% | |
図書カード | 1pt→0.92円 | 0.92% | 1.15% | 1.38% | |
JTB旅行券 | 1pt→0.92円 | 0.92% | 1.15% | 1.38% | |
飲食関連 | サムライワイン | 1pt→2.2円 | 2.2% | 2.75% | 3.3% |
ですがマイルを航空券をして使う際には1マイル=1円の価値ではなく、1マイル=3円以上になることがざらだからです。
例えば、東京〜宮古島は18,000マイルで往復できますが、ふつうに予約すると18,000円では済まず50,000円以上になり得ます。その時、1マイルの価値は3円ほどです。
このように、ラグジュアリーカードで貯めたポイントをマイルに交換すること自体はとても賢いです。
ですが「そもそもマイルが貯まりやすいのか?」というとNOなので、マイルを貯めるカードとしてラグジュアリーカードを選ぶのは正直おすすめできません。
ラグジュアリーカードでマイルを貯めるメリット
ラグジュアリーカードでマイルを貯めるメリットを紹介します。
税金の支払いでもマイルを貯められる
税金はクレジットカードで支払い可能なことが多いですが、税金の支払いにカードを使うとポイント還元率が半減したり、ある一定額までしかポイントがもらえなかったりします。
そんな中、ラグジュアリーカードはポイント還元率が半減などせず、通常分のポイントを獲得できます。
ただし一応条件があります。ほとんどの場合で条件はクリアできるかと思いますが、よっぽど利益率が高いビジネスをしていると条件を満たせないこともあり得ます。
税金の支払いについて補足(タップで開く)
税金での支払いでは、まず通常還元率の半分の還元率分のポイントが獲得できます。その後、年間の利用額がラグジュアリーカードで支払った税金の3倍以上あれば、残りの半分が後程付与されます。
▼かなり利益率が高いビジネスをしている場合
- 売上:5,000万円
- 経費:2,000万円
- 税金:600万円(カード払い可能額は自治体などによる)
上記の場合、税金600万円をカード払いしたとすると、経費2,000万円のうち1,800万円をラグジュアリーカードで支払ってないと、ポイント還元率は0.5%になってしまいます。
▼利益率がふつうのビジネスをしている場合
- 売上:5,000万円
- 経費:4,000万円
- 税金:200万円(カード払い可能額は自治体などによる)
上記の場合、税金200万円をカード払いしたとすると、経費4,000万円のうち600万円をラグジュアリーカードで支払っていれば条件クリア
ANAとJALなどのマイルを貯められる
ラグジュアリーカードは貯めたポイントを以下の航空会社のマイルに交換できます。
- ANA
- JAL
- ユナイテッド航空
- ハワイアン航空
ANAカードやJALカードだとそれぞれのマイルしか貯められなかったり、アメックスカードでは貯めたポイントをJALマイルに交換できなかったりします。
そんな中、ラグジュアリーカードはANAとJALのどちらのマイルにもポイントを交換できるのは大きなメリットです。
ただし個人向けカードであれば、マイルを貯めるのに最強なカードであるマリオットボンヴォイアメックスがあります。
マイルを効率良く貯めたい個人向けカードを探している場合にはマリオットボンヴォイアメックスを検討してみてください。
法人向けカードであればラグジュアリーカードはマイルを貯めるためのクレジットカードとしてとてもおすすめです!
ポイントをマイルに交換する際の上限がない
ラグジュアリーカードで貯めたポイントはANAやJALマイルに交換できますが、交換する際に上限はありません。
アメックスカードであれば、ANAマイルへの交換上限が年間40,000マイルに設定されています。
40,000マイルだと海外に行くのがギリギリなので、2年間コツコツ貯めて1,2回海外に行ける程度です。
もしカード決済額が多くてたくさんANAやJALのマイルに交換してお得に旅行したい場合には、ラグジュアリーカードはとてもおすすめです。
ラグジュアリーカードでマイルを貯めるデメリット
ラグジュアリーカードでマイルを貯めるデメリットを紹介します。
飛行機に乗っても+αでマイルをもらえない
個人向けカードに限った話ですが、ANAやJALが発行するクレジットカードであれば飛行機に乗った際にフライトマイル(=マイル)がもらえます。
しかしラグジュアリーカードをはじめ、ANAカードやJALカード以外ではそのような仕組みがありません。
もし出張などで頻繁に飛行機を利用する場合には、他のカードを検討した方がいいかもしれません。
僕の場合はANAやJALカードをメインカードにしていないので、サブカードとして年会費が安いANAカードを持っておいてちょこちょこマイルを貯めています。
ですがそもそもフライトマイルは雀の涙レベルでしかたまらないので、月6回以上国内線(同じ航空会社)に乗る人が初めて考えるくらいでいいかと思います。
マイル還元率は決していいわけではない
ラグジュアリーカードのマイル還元率は以下の通りであり、個人向けカードで言うとお世辞にもマイル還元率がいいとはいえません。
カード名 | ポイント還元率 | マイル還元率 |
チタン | 1.0% | 0.6% |
ブラック | 1.25% | 0.75% |
ゴールド | 1.5% | 0.9% |
年会費10,000円ほどのカードでもマイル還元率が1.0%を超えるカードは多々あるので、年会費を抑えつつもマイル還元率が高いカードをお探しの場合にはラグジュアリーカード以外を検討してみてください。
ちなみに法人向けカードで言うと、マイル還元率がいい部類に入ります。
カード名 | 年会費 | マイル還元率 | ANA | JAL |
アメックスビジネスゴールド | 36,300円 ※別途、年3,300円 | 0.8〜1.0% | ○ ※年間4万まで | ー |
ラグジュアリーカードチタン | 55,000円 | 0.6% | ○ | ○ |
ラグジュアリーカードブラック | 110,000円 | 0.75% | ○ | ○ |
アメックスビジネスプラチナ | 165,000円 | 0.8〜1.0% | ○ ※年間4万まで | ー |
ラグジュアリーカードゴールド | 220,000円 | 0.9% | ○ | ○ |
また、アメックスはJALマイルに交換できなかったり、ANAマイル交換上限があったりするので、その点からもラグジュアリーカードは優れていると言えます。
まとめ:法人向けならラグジュアリーカードでマイルを貯めるのはあり
ラグジュアリーカードは個人向けではマイルを貯めるカードとして活用するのはあまりおすすめできませんが、法人向けカードであればとてもおすすめです。
ポイント還元率以外の観点で言うと、ANAとJALのどちらにも交換できたり、交換上限がなかったり、ポイントの有効期限が長かったりとメリットが多数あります。
またラグジュアリーカードで貯めたポイントをマイルで使うとポイントの価値を一気に上げることができるとても賢い選択なので、ラグジュアリーカードを持っている場合にはぜひメリットを活かしてみてください。
以上、ラグジュアリーカードのマイル事情でした!